マルハンの呪縛

寄稿文

ハイディホー、チャッキーだす。

パチンコ業界のトップ企業と言えばマルハンさんである。

そのマルハン大好きな経営者さんや部長さんってのがいる。

ただ大好きならいいんだけど、何かにつけて自店とマルハンを比べて文句を言う。

マルハンは客がいるのに、なんでウチにはいないんだ!?(そりゃ店が違うからね)

マルハンに負けて悔しくないのか!?(給料負けてるし、しゃーないやん)

マルハンに勝とうと思わないのか!?(無理な事言うなよ)

新台がとか出玉がとか言い訳するな!(都合のいい事ばかり言うなよ)

工夫で勝て!(工夫にだって金は要るんだよ)

先日、マルハンの店長を紹介してもらったけど、仕事が生き甲斐で仕事が楽しくて、休みなんていらないって言ってたぞ!!(嘘つけ!!)

その癖、マルハンが今期減収減益な事には、決して触れない。

マルハンは〇〇してるぞ!

マルハンガー!

マルハンガー!

マルハンガー!

マルハンガー・ゼェェェェェットォォ!!

まるで、不細工で貧乳で不人気なキャバ嬢が、全く相手にされていない石原さとみ似の格上トップキャバ嬢に一人で張り合って空回りしているような滑稽さである。

滑稽と言えばマルハンガーZの中には、マルハン出身者を連れて来て店長させれば店が蘇ると思っている人がいる。

出入り業者や人材紹介業者などに打診するが、条件が悪すぎて適当にあしらわれている。   

マルハンの店長を引き抜けないか? ウチは遣り甲斐あるぞと言われた時は、久々に腹抱えて笑った。

「遣り甲斐」を決めるのは経営者や偉い人じゃない、働く者自身や。

マルハンの店長を引き抜くんだったら、今いる店長達の給料上げてヤル気出させる方が効果あると思うんだがね。

凄いよなぁ、店の不振は全て自分以外の人員と外的要因のせいだと思ってるもんな、マルハンガーZ。

業績の違いは経営者の違いなのにね。

マルハンガーZは、とにかくマルハンの動向を気にする。

設置台数他条件が違うのに、頭どりの結果を気にする。

どんな媒体にどんな広告を出してるか気にする。   

マルハンが7の力なら、ウチも7のつく日にイベントやれ!

マルハンが、にゃんまるというキャラクターを展開すると、「ウチは犬か虎のキャラでも作れ」と言い出す。

マルハンがアイドル店員を押し出してきたからウチもやれと言い出す。

マルハンがYouTubeチャンネル始めたぞ、ウチもやれと言い出す。

機械屋の、「マルハンは〇台買ってくれますよ」の台詞に弱いけど、予算が無いので買えない。

面白かったのは、釘調整を盗んで来いと命令し、透明シートを営業中のマルハンのパチンコ遊技機のガラスに張り付けて、マジックで釘の頭をマークさせてくるという荒業をやってのけた店もあった。

マルハンガーZは、とにもかくにも数字を上げたい、結果が欲しいが故に、安直に業界トップを真似れば数字が上がると妄信している。

仮に丸っと真似られたとしても、それは来店客の目には、後追いの劣化コピーとしか映らない。

自らの個性創りを否定して没個性して埋もれていくのがオチ。

こういう結果欲しさに焦る結果重視型マルハンガーは、「目的の為に手段を選ばず!」と開き直りの境地に誘導できれば、金や条件が引っ張り出せれば強い味方になってくれる・・・事もある。

また、今の状況が、ちょっとやそっとの改善では好転しないと感じて、結果の前に結果を生む為の経過に重きを置いてくる経営者もいる。

例えば前年比数%アップといった目標設定をした場合、なんとなく今の延長線上の、ちょっとした経費削減くらいしか案は出てこない。

人は変革を恐れ、現状維持を望むから。

業績は半分他人事であり、厄介ごとを面倒に感じるから。

そんな中、店長が挑戦する姿が見たい、みんなが成長する姿が見たい、そんな思いで、あえて無理ゲー級の大きな目標を設定して変革を意識させようと、経過重視型マルハンガーになる経営者もいる。

経過重視型マルハンガーは、人員確保であったり期限延長ほか、頑張る為の環境整備に伴う条件を引き出し易い。

自社の経営者がマルハンガーZ(もしくは無理ゲー級過剰要求)になったとしたら、店長としては、まず結果重視型か経過重視型のどちらのマルハンガーなのか意図を汲み取り、金銭的支援なり環境的支援を引き出すきっかけにして欲しい。

某店は、話題機が出る度に一階と二階を入れ替えて一階をエヴァとまどマギだけにしたり島工事も厭わないリニューアルを多用した。

某店は、6号機は稼げないからと、良さげな機種が出るまではパチスロ島の閉鎖を決めた。

某店は、やはり高射幸性機撤去したスペースは、使えそうな台が出るまで部分的にベニヤで潰す事を決めた。

某店は、パチンコとパチスロの台数バランスをどうにでもできるように、パチンコ&パチスロのリバーシブル島を部分的に取り入れた。

某店はパチンコ専門店を選択した。

某店は年明けでの閉店や廃業を選んだ。

こういう、思い切った金を使えない店や思い切った事に踏み切れない店は、結果重視型マルハンガー経営者を経過重視型に鞍替えさせるのも店長の仕事になる。

経過重視型で営業を見直す場合でも、昨今はとりもなおさず利益がテーマになるが、実は利益を摂る為の売り上げが圧倒的に足らず、売り上げを上げる為に客数増加と稼働増加が急務って話に落ち着く事が多い。

客数を課題にした場合、来店と再来店とか、自力での努力とお客さん同士での情報の拡散とか、

新規店のように初期の集客・呼客・定着(ファン化)と中課題に分解して考えてはどうだろう。

 知ってもらう

 来店してもらう

 好きになってもらう

 また来てもらう

 連れて来てもらう

 広めてもらう

次に、知ってもらうという中課題を更に広告宣伝、店内告知、SNSなど目的と手段や予算や範囲など検討し、やる事orやらない事を選択していく。

他の中課題についても同様に決めていく。

その中で、自分たちの個性・特徴をどうやって作っていくかを盛り込んだらどうかいね。

その個性作り、特に表面的な個性を作る上で、結果的に店舗キャラを作ったりアイドル店員養殖したり、なんやかやとマルハンと似たようなネタを取り入れたとしても、それが押し付けられたのでなく店長が選択したのなら、それは立派な選択である。

中には、「他所は他所! ウチはウチ!」「パチ屋の基本は出玉と機種構成!」と、特に施策は練らないでいつでも平常営業!というのも、立派な選択である。

こうして色々課題のクリアを積み重ねれば、嫌でも業績は上がるだろう。

ついでに言うと、こうした課題やクリア策と取り組みを経営者に報告する事で、自分たちの取り組みを振り返る事にも通じるし軌道修正も容易になるし、経営者を安心させ信用させる事にも通じるし、良い事ずくめである。

業績不振のお店って、なんとなく惰性的に営業していたり、作業をこなすのが精一杯で流され感満載な姿を多く見る。

俺がそうだったから、よく分かる(笑)

そこには、仕事を通しての成長実感や充実感や達成感、自分で仕事を動かしているという自尊心も保てない。

誠にもって味わいの無いつまらない仕事感にとり憑かれる。

特に結果重視型マルハンガー経営者の店舗は、その傾向が強い。

押し付けが強いため、部下としてはやらされ感が強くなったり、酷いと、横暴な経営者の被害者のような意識にとり憑かれてる方もいた。

仕事=労働って大雑把に言うと、

朗働/金銭、環境、待遇などの満足。仕事の主導権。自ら掴み取った実感。成長の手応え。

糧働/食うための仕事。妥協と惰性。

牢働/社畜的。犠牲的。自暴自棄。失望と絶望。他罰的。

以上の三レベルがあって、食うための糧働や、社畜的牢働になると、本人も詰まらないし業績もますます落ちていく。

少しでも自らの仕事を朗働に昇華するには、そしてマルハンガーに対抗するには、先ずは仕事の主導権を取り戻す(獲得する)事じゃないかな。

それには、先に挙げたような、取り組むべきテーマを見つけ、課題を見つけクリアして業績を上げ続ける必要がある。

ま、店長の存在意義なんて業績向上しかないしね。

今のご時世、気が滅入る事だらけだし、ドーンと派手な事も出来なくて詰まらない。

マルハンガーの下で働いていたら猶更鬱である。

是非、先に挙げたようにマルハンガーを味方にしていただければと思う。

怪獣のような経営者や偉い人を懐柔するのも店長の仕事だから。

しかしマルハンガーにも付き合いきれねぇや! と見切りをつけたり、やるだけやっても好転しないなど自分に限界を感じたらオサラバするのも手だ。

世の中はパチンコ業界だじゃない、今の会社だけじゃない。

今の所属企業より少しでもマシな同業内の転社なら、パックエックスさんとかゼロンさんのような紹介予定派遣もあるし。

異業種への転職、いっそ自営業! 選択肢はいくらでもある。

だから、試せるネタもやりたいネタも全部お店にぶつけて当たって砕けても大丈夫や。

やるだけやって経験を手土産に持って、堂々と転職(転社)や。

全国の悩める店長さんに幸あれ。

では、また次のネタで会いましょう。

ハイディホー!!

寄稿者紹介

チャッキー氏

<プロフィール>

ホールも含めた、多業種の営業コンサルタント。

ぱちんこ業界を冷静に観察/分析しつつ、基本的には厳しいスタンスで臨む論客。