新型コロナ”日本株”の誕生はあるか

西日本を中心に記録的な大雨に見舞われた今年のお盆は、怪我の功名的に新型コロナ感染拡大第五波の抑制に寄与するかもしれないという希望的観測をもたらした。災害級の悪天候は”不要不急”の外出と”人流”を抑える最たるものと言えるからだ。

しかし実際には、特に都市部において新規感染者数の減少傾向は見受けられず、そればかりか変動相場の分析でいうところのテクニカルのような観点でみれば”上値を更新し続ける”かのような不気味な”チャート”を描いており、特に東京では”下値”が支えられながら漸次せり上がっていく流れで次の”最高値”は6,000人となるような強い”ブル相場”を示している。

このような状況下で想定し得る最悪の事態とは一体何だろうかと考える。すると、日本型の変異株―――つまり”日本株”が席巻し現行の外国産ワクチンでは実効力を発揮しないようになる、というケースが想起される。ここで改めてコロナウイルスの構造および感染のプロセスを確認し、変異株が出現するまでの流れを見ていきたい。

まず、スパイク状の蛋白質を外壁として備え内部にリボ核酸(RNA)を持つウイルスが生物の表面細胞の受容体と結合するかたちで侵入すると、自己複製を繰り返し続け感染力を発揮するようになる。この自己複製の過程で、元々保有していたRNAの情報に従って新たなウイルスの素材となる蛋白質が合成されていく。それと同時にRNAも大量に複製され、これが蛋白質と結合して子孫関係にあるウイルスがどんどん生まれていく。この過程においてRNA複製の際に完全コピーではないもの、いわば失敗作が生じRNA構造上の塩基配列が変わることがあり、これが変異株と呼ばれるものとなる。

つまりは、分母が大きければ生じて来る”確率の問題”ということにもなるわけだが、変異株が起こる環境条件のひとつは過去に感染拡大が巻き起こった土地であるということが挙げられると考えると、今のような新規感染者数の水準で更に長期化した場合いよいよ日本型の変異株が発生してもおかしくなはいように思うが、素人考えに過ぎるだろうか。

しかし専門家の中からも、国内におけるワクチン接種率が上昇する中での目下の状況を考慮すると、接種率7割程度における集団免疫の獲得、という当初の見込みは事実上不可能に近いという見解が表明されるようになって来ていることからも、日本国民・政府vs.新型コロナ戦線は変異株の侵入およびその勢力の拡大により真の緊急事態に移行したと考えざるを得ないように思われる。

現に、7月30日にもたれた新型コロナウイルス対策を協議する基本的対処方針分科会の場において、法整備を伴っての都市ロックダウンがいよいよ議論の的になったという報道も見聞きする。特定エリア内における人流の抑制に強制力を持って取り組むことで、日々の生活や営業現場での対策の有無や程度は度外視され、行政側から指定された業種店舗であれば例外なく営業を制限される可能性も高まるだろう。

熾烈な批判に見舞われた第一波をどうにか凌ぎ、その後は今に至るまで妙な楽観論と共に営業を続けて来られたぱちんこ店ではあるが、特に都市部においては今後相当に難しい局面に入る可能性もあるだろうと見通して本稿を締める。

楽太郎

Posted by 楽太郎