日当たり1万人超・都内4千人超の局面へ

なにも識者ならずとも大方の予想通り、この7月下旬以降は日当たりの新規感染者数が1万人水準まで急増する動きを見せている。特に都内においては4千人台まで一気に上昇しその内訳の多くを若年層が占めていることから、度重なる発出とほぼ既定路線となった延長のせいで緊急事態宣言の警戒感が弱まってしまったことに加えて、昨年と同様に夏場の開放感が更にこの数字にアクセルを掛ける可能性が取り沙汰されている。

肺炎患者発生の一般的なフローは、激しい咳や喉の痛みを訴えた者の肺をCT検査したところ肺炎像というかたちで確認されるというものだが、目下の新型コロナではこのフローが順序逆で現出する場合も数多く見受けられているようだ。それ故に、老齢者が切っ掛けとなりやすい院内クラスター以外の感染拡大の主因として若者が挙がって来る理由には、肺炎に罹っているが無症状なので旺盛に街に出て行き、それでウイルス拡散に一役買うどころかいまやその主役になってしまっているという事情があるだろう。

振り返れば、2003年に中国・広東省から端を発し約30カ国で約8千人の症例が確認された重症急性呼吸器症候群(SARS)は院内感染が中心であり重症化率は20%ほど(死亡者774名)であったが、中国が公表したデータによれば罹患率が高い20代は基礎疾患がなければ多くが軽快していた。

このSARSでは本当に症状が重く感染力を持っている患者はほとんどが肺炎を起こし医療機関に留め置かれたことで感染拡大の原因とはならなかったが、今回の新型コロナでは若者であっても重症化し、また軽症者が気軽に出歩けてしまうが故に厄介だということを改めて認識するような目下の感染拡大状況である。

実際、私の知人においても直接的に関係がある者ではないがこの半年間で3名が陽性となり、40代の2名は肺炎に至り入院している。両名とも、発熱と咳の症状が表れてからすぐに入院することができたため回復も早かったのが不幸中の幸いであったが、仮にいま進められている国によるワクチン施策が奏功せず冬季まで新規感染者数の水準が高いままならば、昨年の年末年始における第三波の時以上に医療現場が逼迫し、そのような状況下ではタイムリーに入院することはおろかあるべき処置が受けられなくなることは確実視される。

冬季は高齢者中心に脳梗塞や心筋梗塞といった突発的な事由による救急搬送が多く、またいかに医療機関といえども季節事情により休業や公休をとる場合も増えるためキャパシティー的な縮小も起こり得るだろう。

第三波時のピークは2021年1月8日で新規感染者数は全国7,957人であったが、もしもこの先のコロナ戦線が思わしくなくそれ以上の水準で迎えることになれば、前述したような医療環境面でのリスクに加えて、丸1年が経過しワクチン接種も進んだのに、それでも一向に沈静化しないということが数字となって表れて来るインパクトが日本国民のマインドに与える影響は如何ばかりかと、いまから危惧している。

当然これは、外出したり出先で時間消費する意欲の減退にも繋がることから、外食産業はもちろんぱちんこを含む余暇産業が受けるマイナス影響も長期化するだろうと、改めて覚悟せねばならない流れにあると見通している。

楽太郎

Posted by 楽太郎