ぱちんこ業界にキレイごとは似合わないのでは?-その②
寄稿文
皆さま こんにちは。ユーザー枠のゴンザレスです。
前前前回からの続きとなります。君の名は。
はじめに
前(略)回をまとめると「ぱちんこ業界は必ずしも清く正しくは無いことをユーザーは知っている」「例えば無承認の釘調節は違法ではあるが常態化している(しかしやらなきゃ商売にならない)」「ユーザーの権利や保護は、ぱちんこ業界では殆ど無い」といった感じでしょうか?
これに対して、いろいろな意見が皆さんあるかと思います。怒り、諦観、今さらこのような問題を持ち出すような奴への罵倒等々。
しかし、どんな意見を持っていようと、「そんなことは無い、ぱちんこ業界は清く正しく美しい」と胸をはって否定できる人はいないかと思います。それを言える人はパチンコ遊技とは無縁の人、ノン・ユーザーです。
そして、もう一つ言えることがあります。
「そういったこと(ぱちんこ業界は~)を強く気にして非難しているユーザーほど負けている」ということです。つまり養分、すなわち俺。
もし、専業層やエナ専など稼いでいる熱心なヘビーユーザーで「ぱちんこ業界はウンタラ」「釘は違法行為でナンタラ」を吠えている人がいたら、さすがにどうかと思います。
しかし、「熱心なヘビーユーザーほど金を使わず、むしろ店舗から回収する」という一風変わった娯楽やギャンブルであるパチンコにおいては、「養分」というのは大切なお客様であり、ぱちんこ業界を支えている層と考えられます。他の業種で言えば「お得意様」でしょうか。
そのわりには「養分」という蔑称を店舗関係者も気軽に使っているようですが。
まあそれはそれとして、そういった層のユーザーから見た最近の業界の情報発信(特に公なもの)についての私個人の感想を書きたい、というのが今回のテーマとなります。
情報発信への感想
前(略)回の冒頭でもあげたように、ぱちんこ業界からの公な情報発信が増えています。
例えば、緊急事態宣言の休業要請に対して「私権制限は違法!営業権の制限は違法!」「俺たち(ホール)の権利を守れ!」という鼻息の荒い権利主張。
あるいは、「ぱちんこ業界は素晴らしい業界です!」「こんなにキレイな業界です!!」というような、過去の黒い件どころか目の前の黒に近いグレーな部分を全て排除したような、キラキラな情報発信。
しかもそれらを止せばいいのに一般ユーザーが閲覧するような一般紙やらYouTubeやら公式Twitterやらで掲載することが増えています。
今まで散々やって、今もそれなりにやっているのに、堂々と「アタシら業界側は清く正しく真っ白です」「全てにおいて被害者です」と言わんばかりの内容ばかりです。
そういうのを見ると「そりゃねえべ」と、怒りや呆れやシラケで何とも言えない感情に満ち溢れます。
「今さら自分達(業界)だけ何をキレイごと言ってやがる」
「いつまで去年の事を持ち出してやがる。ホールでガラスが割られるなんて世間一般に比べれば日常茶飯事だろ」
「ユーザーの権利を無視したままの業界が、そこまで厚顔に権利主張するんかい」
「そんなに真っ白な業界ではないと、ユーザーも含めて皆知っているぞ。目の前にブラックそのものの釘があるぞ」
そんな負の感情がムクムクと湧き上がってきます。
まるで「さんざんワルさをしてきた知人が、突然清く正しいをモットーとする政治家になり、しかしワルいことは一向に止めない」状況を目撃しているようです。
ノン・ユーザーである世間様の目は騙せても、ユーザーの目は騙せんぞ(笑)
厳しい現実
そして、今後の状況を考えると、どのホールも今年は(も?)厳し目の調節での遊技を提供せざるを得ないと考えられます。
ド素人ではありますが、いろいろと想像してしまいます。
200万人のユーザー減少、コロナ流行や旧規則機撤去による売上低下、新規則機導入費用の捻出、コロナ対策費用や新紙幣対応に向けた準備等々。さらに色んな所でぶちまけている「社会貢献」のための費用と「僕達は社会貢献していますよ!」をアピールする広告費用。
出ていく金は増えるのに、入ってくる金は減る一方です。ぱちんこ業界に限りませんが。
もし「今年は皆様に例年以上に還元します!」なんてホールがあったら、そりゃ詐欺か自棄か、あるいは「この機に周りから客を奪う」と考えるような極少数の野心家のどれかでしょう。
かくしてスペックは変わらないのに釘だけは悪化し続けるという、遊技料金の実質値上げが続くのであった・・・まるで某コンビニの底上げ弁当を買った時のようなガッカリ感です。
とはいえ、正直申し上げまして私も良い歳ですから、いまさら「現実と建前の乖離(釘調節は違法)」で大きく騒ぐほど若くはありません。面倒です。
しかし、すべてを虚無的に受け入れるほど枯れてもおりません。「現実と建前」をガン無視して、ホールにクソ釘調節を提供されれば腹も立つしヘイトも溜まる。
その状態で、先ほど申し上げたようにキラキラ広報やら「ぱちんこ業界は清く正しく美しく真っ白です」と言わんばかりの主張をTwitterやらYouTubeやら新聞やらで見かけるわけです。
そういうのを見ると 「そりゃねえべ」と(以下略)
頭では今の業界の窮状は理解できるし同情もできますが、おそらく「ぱちんこ業界は清く正しく素晴らしい」な公式情報発信は大多数のユーザーから無視されるか、あるいは反発しかないかと思います。
そうなると今の情報発信(特に実名のもの)は各社各団体いろんな思惑や事情があるにせよ、
「その発信で世間様からの理解は微妙に改善されるが、そこから新規ユーザーは増やせない」
「その発信によりユーザーからの微妙な反感を買い、しかもユーザーの離脱は止められない」
というチグハグな状態に見え、まるで「名を取って実を捨てる」という自己満足のパフォーマンスにすぎないように思えてきます。「将来への布石」と嘯くかもしれませんが、今を乗り切らんと未来は訪れません。今年を耐えなきゃ来年には潰れます。
苦難の一年
ここまで現実を無視して建前をキレイにして情報発信するという、この面の皮の厚さ。現実である釘調節はどれだけ悪くなるのやら?
ですので、ユーザーとしてはホールやメーカーと距離を一定に保ちつつ、パチンコとの付き合い方は考えた方が良いのかなぁ、と思うわけです。
釘の改善が見込めず、おまけに今年でCR機や5号機が卒業ですから、パチンコ・パチスロからの卒業のタイミングとしては、ちょうど良いのかもしれません。
仕事に疲れた後にチョイと打っても、ハイエナや専業のプラスになるだけ。そういえば有名なテレビ番組で、エナ専が70万円ちょいを稼ぎ出してたのを自慢してたっけ。
Twitterを見れば専業が養分を小馬鹿にして非難気味に書いているツイートをして、それに対して大手やら中小のホール・アカウントが「いいね」を押している始末。
おまけに最近よく「ぱちんこ業界は清く正しく美しく」と現実離れしたような意見が新聞や某公式Twitterや某YouTubeアカウントから垂れ流される始末。業界誌で我慢していれば一般ユーザーは見ないというのに、まったく余計なことを。
バカバカしい、こんなことなら思い切ってヤメてしまおうか。
・・・なんて止める理由をどんどん重ねていくユーザーを引き留めようと考えたら、結構な苦労になりそうです。私なら胃に穴が空きます。
ですので、少なくとも店舗の公式Twitterやら実名アカウントでは、「清く正しく美しく合法(笑)なパチンコ・パチスロを讃える広報」や「政治に一言モノ申す系投稿」は避けてほしいなぁ。例えおエライさんへの忖度だとしても、RTやイイねも勘弁して欲しいなぁ。
そんな風に思います。
それよりも「パチンコ最高!」「新規則機最高!」の方が、ユーザーとしては見ていて楽しいです。パチスロは良く知りませんが、来年は6号機一本だけでやらなきゃいかんのは事実ですし、不満があったとしても鏡を見ながら「6号機は最高!」を100回唱えて自分を騙して宣伝するしかないのでしょうか?
おわりに
「健全化・近代化・適正化」「お客様第一主義」などキレイでキラキラした言葉だけ発しても長年の習慣や現実は変わりませんし、今もユーザーが実際に目にしているのは、キラキラとはほど遠い汚い釘(グチャグチャという意味で)。
だったら現実を考えて情報発信を行ってもらいたいものです。情報発信の拙さで「なんとなく嫌」とパチンコ・パチスロから離れられても面白くないので、店舗や業界として公式な情報発信に力を入れるのであれば「ユーザーが見たとしたらどう思うか」を念頭に入れて行ってほしいなあ、と思います。とりあえず「私に良い考えがある」と言わんばかりに表に出てくるおエライさんにはジッとしていて頂きたい。
そして、本当に「チョビッとパチンコとの付き合い方を考え直そう」と思っているユーザーの皆さま。
『パチンコ ニュース』でググって、ぱちんこ業界の広報やニュースを閲覧することをオススメします。
「パチンコと距離を置くには業界広報が良い」なんて笑えないギャグですが、眺めていると適度に白けて考え直す契機としては良い感じです。特にこの時期は様々な総会が開かれてその情報も流れてきますので、「チャリティとはいえゴルフ大会とは随分と余裕がありますなあ!さすが若社長!」だの、見ていると大変楽しいです。
そんな矛盾や混沌とモヤっと感を抱えたまま、本日の寄稿文を締めさせていただきます。
しかし、業界の情報発信を眺めていると、業界全体を存続させたいと業界『内』で本当に願っているのか、たまに分からなくなります(´・ω・`)
私が言っても仕方ないのですが(笑)
寄稿者紹介
加藤ゴンザレス氏

<プロフィール>
楽太郎ブログの最初期からの読者。
おもに会社帰りに打ってる養分リーマン。
パチンコばかり打ってます。
「細く長くパチンコと付き合う」感じで遊んでます。
Twitter:@gonzalezes2544
ディスカッション
コメント一覧
他の遊びってお金を使った人のほうがより楽しく遊べるはずなのに特にパチスロは金使わない人のほうが楽しく打てますからね~
基本的にパチンコも含め「無制限」というルールこそ問題なのかもしれませんね
むあさん コメントありがとうございます。
寄稿文を書くにあたって「同じようなものはないもんか」と色々考えてみましたが、どんな遊びであれ金を払った方が楽しいんですよね・・・例えば「ディ●ニーランドで遊んでオリ●ンタルランドから金を貰った」というのは聞きませんし、「お得に遊んだ」「お得に遊ぶ方法」はあっても「金を貰いやすい遊び方」なんてのは無さそうです。
近いのは公営ギャンブルですが、期待値(人気)がオッズに反映されるから「特定の日や特定の人が勝ちやすい」というのは無いですし。仮にあったら八百長です(笑)
たしかに「稼働第一主義」に戻すには無制限廃止が一番ですが、今さらそれもできないし悩ましい限り。
考えれば考える程、過去の行いでドツボにハマって壁にぶち当たって先が読めまへん。どうなることやら?
憤懣やるかたないゴンザレスさんのお気持ちがひしひしと伝わる記事でした。
私自身は業界からのキラめいた情報発信について特に関心もなく追っかけてもいません。
今の業界はユーザー側の世代交代に合わせて大方の店舗が姿を消すことになり、将来はメーカーを含めてがらりと様変わりすると思っています。という考えがベースにあるからかもしれません。
やがて姿を消すパチや。せいぜい今のうち遊んどこう。ん?ちょ…回らんし当たらんし続かんで…。このスペックと調整ってもはや遊技の範疇超えとるやないかい!この三流メーカー、共犯店舗、どっちも潰れてまえ!けったくそ悪いわ。よしっ、ほな次はあの台でそっちの店や!という正統派養分でもあります。
あえて言うならば、クソ釘で客を迎え入れる店がなぜ業界から締め出しをくらうことがないのか?もしこれに対する答えを業界自ら発信してくれれば途端に関心持ちますけどね。養分としてはトキめく情報です。
ぱちいろ さん
コメントありがとうございます
「キラめいた情報発信について特に関心もなく追っかけてもいません」、それが普通のユーザーとしては正しいと思います。私も寄稿文を書くまでは、ぱちんこ専門サイトでニュースを見るなんて事はやっていませんでした。
推敲で消してしまいましたが、今の私の状況(普通のユーザーでありながら、こういう場で寄稿文を書かせていただける)が特殊すぎます。
しかし、ダレとは言いませんがTwitterで公式アカウントを開設して「ぱちんこ業界のファクト」だので世間向けに吠えたり、大手新聞の地方版コラムに主張を載せて世間向けにアピールしたりして、なかなかにご活躍な方も増えたので思わず書いてしまったのが今回の寄稿文です。
世間向けに吠えたりアピールすればするほど、矛盾もさらけ出す羽目になるというのに。ユーザーだって世間の一部なのに、という感じで。
寄稿文を書いているという状況は特殊ですが、それでも「プロ野球中継を見て無責任に采配を批判してる親父」のようなもので、私自身も正統派養分かと思いますw
コメントへの返信をいただけるとは思いませんでした。わざわざありがとうございます。
しかし、ぱちんこ業界のファクトって一体なんなんでしょうねぇ。
どの企業も自分たちが一番儲けたいと思っている。え?あ、はい。以上でーす。この不都合な真実を超えるファクトって特にないような気がします。
養分目線では、近年クソ釘で営業する店が「テレパシーでも使っとるんかい?」と訝るほど同時多発的に出現し、規制の間隙を縫うかのようなハイリスク/ハイリターンな機種が店内を席巻しつつあるように感じています。これが正統派養分の目に映るファクトです(真顔)
そういえば野球中継自体が減ったためかテレビに文句をぶつける親父も見掛けなくなりました。パチ業界も文句を言われているうちが華かと(真顔part2)