裏基板付けたのは誰かいね

寄稿文

ハイディホー、チャッキーだす。

大昔、パチンコ業界がバブル真っ盛りの頃。

パチンコ屋さんでグランドオープンやリニューアルオープンも花盛りで、その頃の俺は業界の大先輩と組んで立ち上げ屋をやっていた。

コンセプト設定、キャラクターなど特色設定、販促支援、内外装飾案など色々やっていた。

ある時、何かの理由で営業停止を食らったお店の、仕切り直しリニューアルオープンに関わっていた時の事。

休業中にろくな遊技機点検もしていないと言うので、その間に遊技機に悪戯されていてはたまったものじゃないと思い、連日点検していた。

メイン基板、ハーネス、集中端子盤その他に余計な物が取り付けられていないか、目視と触った感触で確かめていく。

万が一だが、店長がロムの仕込みに絡んでいるかもしれないので、俺一人で点検する事にした。

既にパチンコのある機種でぶら下がりハーネスが何本も出てきていたため、スロットにもあるだろうなとどんよりした気持ちで点検を進める中、当時の超有名&稼ぎ頭のパチスロ機Xの番がきた。

リールの奥の基盤にライトを当てて、ロムの表面、印字のフォント、ロムの足、窪み、切り欠き、色んな箇所を目を皿のようにして見ていくと・・・。

「あ、裏ロム見つけちゃった。こりゃぁ、うじゃうじゃ出てくるぞ(笑)」

わくわくする気持ちとうんざり気持ちが入り混じる中で、機種Xの島を点検すると、数個の裏ロムが見つかった。

うわぁ、と思いつつも、色々と頭をよぎる。

今回の工事中にやられたのか、

休眠中にやられたのか、

その前にやられたのか、

営業終了後の夜間侵入によるものか、

営業中にやられたのか、

最悪、お店が仕込んだのか(笑)

台枠や扉に、バールでこじ開けたような跡は無い。

基板のかしめケースに穴開けた跡も無い。

お店の外壁に穴を開けて進入路を作った跡は無いし、機種Xの配置は壁際ではない。

ケースごと替えられた可能性が高い。

チップは全て同じ型だし、同じ手口で複数台をやられたのか・・・

いずれにせよ、基板を正規の物に差し替える必要があるし、店長と社長に報告に行った。

店長さんは驚いた様子で、点検箇所やロムの見分け方を訊いてきたので、一から説明した。

その後、ササッと報告書を作って社長に報告しに行くと、一通り目を通してから困惑した表情で重い口を開いた。

「全部見つけたんだ。アレ、うちが付けたんだわ」

ハウスものかよ!?

外部の人間による不正基板取り付けでなく、お店が裏ROM業者にプログラムも発注した自前の裏ROMが付けられていたって事だ。

もうね、拍子抜けですよ。

そりゃあ跡形なく綺麗に取り付けられてるわけだわ。

で、中身はってぇと、いわゆるセットROMで、決められた手順を知っていれば出し放題。

万枚とか派手な事はせず、台もコロコロ替えて打てば、店から掠め取り放題である。

それを社長自ら知人に打たせて仲良く半分こ(笑)

小遣い稼ぎ兼脱税である。

こんな事する店があるから、未だにパチンコ屋は信用が無く、「内部の不正が重症であり株主の利益が守られないから株式上場不可」なのだ。

これで利益が取れていないと叱責され続けた店長も可哀そうである。

こういう不正ROM交換とか不正ハーネス取り付けなんてのは当面は絶える事は無い。

いくら対策をしたところで、所詮は人間が作った物なので突破される可能性は消えないのだ。

更に、かつては「遊技機を厳重に管理して不正から守ります!」と高らかに宣言していた某有名運送会社の社員がバイ〇ハザー〇の不正ROM取り付けに関与したのが発覚して業者ごと自己破産したような業界である。

また、昔から「関西の中古ピエロには気をつけろ」とよく言われていて、購入したら不正ROMだらけだったなんて例もある。

(前の店が付けたのか付けられたのか、ROMの特徴は分からずじまい)

誠に油断も隙も無い、誰も信じられない業界なのである。

長々と書いて邪魔臭かったら申し訳ないが、今回は以下の点を汲み取って頂ければ幸いである。

・不正ROM交換や不正ハーネス取り付けなどは当面無くならない。

・万が一、そうした不正部品を発見した場合、すぐに大騒ぎしてはいけない。何故なら、それは社長や店長が仕組んだ事かもしれないから、慎重に(笑)

・この業界に、手放しで信用できる者など一握りかもしれない。ご用心。

では、また次のネタで会いましょう。

ハイディホー!!

追記)

楽太郎さんの過去記事に、こげな不正ネタがあったので、この場を借りてご紹介させていただく。

寄稿者紹介

チャッキー氏

ホールも含めた、多業種の営業コンサルタント。

ぱちんこ業界を冷静に観察/分析しつつ、基本的には厳しいスタンスで臨む論客。