【新年、決算】コロナ禍に見舞われた2020年も”過去の出来事”へ

散々な年になった2020年だが3月を決算月とする多くのホール企業において現時点では9月に締めた半期での事業数字の凹み具合いを直視し通期での着地予測をしながら残りの4か月を過ごしている状況であり、12月決算の企業においてはいよいよ年度数字が締まることとなり、コロナ禍に見舞われた悲惨な1年が事業日程やカレンダー上ではついに過去形として記録されることになる。

5月末の営業再開以降はどの企業・店舗でもとにかく必死に営業数字を作り続けて来た訳だが、進行形で捉える数字と冷静な目で見る決算数字とではそこから読み取る自社の状況も今後取り得る施策の展望なども違ってくる。ゆえに現時点では企業として見た際に表面上では目立った変化がない場合でも、名のあるホール企業の年度締め後に次期の施策として大胆な社内改革が打ち出され、それが業界内で大きく取り上げられる、というような場合も多く見聞きするようになるものと見通す。

例えばそれは系列店舗数の削減かも知れないし、正社員/アルバイト比率の見直しや給与・待遇面での改定かも知れない。豊富且つ詳細な業界データを年鑑として発表している調査機関や業界メディアはいくつかあるが、綜合ユニコムやアミューズメントプレスジャパン調べによるものは業界内で多く参照され、特に前者のものは上位企業の売上高・事業所数・従業員数・遊技機設置台数などが一覧でき使い勝手が良いことから私の業務範囲でも重宝しており業界俯瞰資料のひとつとして毎年ストックしている次第である。

この直近年の資料―『パチンコ産業年鑑2020』によれば、売上高ランキングで上位にある企業は全従業員数に対しての正社員比率が40%前後という高い水準であることが見て取れるが(参考:マルハン=37.4%、ダイナム=46.0%、ガイア=44.2%、延田エンタープライズ=42.4%)、愛社心を持って献身的に業務にあたってきた社員を公的ケアを受けつつ維持して来た今年の状況が、雇用調整助成金が制度終了した以降は様変わりする可能性も出て来るだろう。他方、私が所属するような中小、特に小規模に分類されるような経営・店舗運営規模のところの場合は法人で最大600万円支給される家賃支援給付金の存在が有難かった訳だが、これもやはり現時点では年内つまり今期だけのケアになるため(申請期限:2021年1月15日)次期は自力での事業数字回復に向けた事業計画策定や取り組みが必須になって来る。

規模が大きいところにも小さいところにもそれぞれの悩み事があるが、後者については顧問税理士共々決算数字を改めて精査してその時点で経営者のホール事業継続への意欲が失われる場面も多々あると推察する。では別事業で何か見通しが明るいものがあり、そちらに転換出来るかといえばそのような”旨い話”はそうは無いため、業況回復への希望観測的な意味も込めつつ”取り敢えずはホール事業を継続する”ところも多いと思われる。

そのため、業界内で頻繁に話題になる「廃業する店舗数は2021年の4月、5月に急増する」という状況ではなく、毎月々において例年よりも高水準での廃業店舗軒数が記録され続けるような1年になり、ゴーゴージャグラーKK・ゴーゴージャグラー2・マイジャグラーⅣなどの旧規則ジャグラー約15万台が撤去期限となる6月・7月以降にペースアップし遂に新規則時代に完全移行した来年の今頃の状況がどうなっているか、というのが注目点となる。

私に関しても、50数年にわたる自社ホール事業の存続を図るための努力を惜しまず、”生き残った側”として1年後にまたこの場で業況を振り返りたいと思う。

楽太郎

Posted by 楽太郎