コロナ禍を、長年の慣例を見直す機会に

先日、私が居る関東圏以外のホール関係者の方と情報交換させていただく機会があった。全国各地、津々浦々のエリアに展開しているような立派な規模の法人所属ではない私にとって毎度このような交流はとても有難いものであり、日々情報提供して下さる方々に改めてお礼申し上げたい。

そもそも東京だけで業務を執り行ったり営業現場管理している身であるのに「ぱちんこ業界は」「全国のホールでは」などといった風に大仰な物言いをしたり業界事情について私見を述べさせていただくのは、本来であれば分不相応だとしてお叱りを受けて然るべきことであるが、2015年10月1日にブログ開設し発信活動を始めてから丸5年が経過して特に業界人各位からいまだこのような発信を寛大にも黙認されていることについて、自分自身でも恵まれた立場であることを強く実感している次第である。



さて、本稿では、今回情報提供いただいたあるエリアでのホール組合事情とご本人からのコメントを併せて紹介させていただく。それによって、業界全体に与えたマイナス影響の大きさとしてはおそらく連発式禁止の措置以降ではないかと冗談交じりでも言われる程に酷い有様となった2020年ではあるが、「このような特殊な状況下だからこそ図られた改善策もある」ということを、特にホール職域の読者に対してお知らせしたい。これはご本人のご希望でもあるからだ。

幾分か前置きが長くなってしまったが、情報提供者からのご連絡内容の一部を寄稿扱いとして以下に抜粋する。その際、身元保全のために私の判断で一部箇所は伏字にする。また、適宜「注」として補足する。

単組(注:単位組合 ※全日遊連を最上位としたホール組合組織の最小単位で、主に市区町村範囲での当地ホールの集まり)で■(注:時期)に会合がありまして、新規導入台の営業スタート時刻の見直しが検討されました。こちらでは、同じ市内でも所轄により新台の開店時刻が違います。

理由ですが私の所轄だと、もう■年も前(注:1990年代)だそうですが駅前と大通りを合わせて■店以上が出店し全部を当日検査すると8時半過ぎから回っても4~5時間はかかるからというものだったそうです。それでこちらでは新台は■時(注:夕刻)に決められていました。

ですが隣の所轄では、店舗がこちらよりも少ないのとあらかた密集しているので回りやすい・時間がかからないので普段通りの開店時間で良いという決まりになっていました。なのでそちらでは新台でも普段の■時(注:当地の通常の開店時間)で良いということになっていました。この決まりがずっと慣例的に続いていたようです。道路1本向こうだと朝一からでこちらだと遅いというのは不公平だ、いや仕方ない、と何度かこれまでも話しに出ていたようです。

(中略)

他の人にやってもらうと県遊協との今までの連絡内容を全部把握するのが大変だからという理由で同じ方がずっと組合長をやられていて、当時からの経緯を知っているその方からの提案でした。提案内容は、コロナ感染防止の目的で■(注:時期)からは所轄の現場点検が電話での確認と開店許可の通知に変わっていましたが、まだまだ来店して現場点検できるようになるのに復帰はしないだろうということで、そのお手間はかからないでしょう、また単組の決まりとしての開店時刻が決定したのは■年も前でその当時と店舗数も台数も非常に減ったので、この機会にどうか■時(注:夕刻)開店にしていたのを■時(注:時間前倒し)にしてもらえないか、という内容です。新台なので打ちたいお客様は少しでも早い方が良いですし、こちら側としては新台売上額が変わってくるので営業難のいまはとても助かる変更となります。もちろん単組会合では全会一致で決まって組合長が生安担当官に相談しに行きました。

担当官の方では開店時刻変更については「自分だけで決められないので後日回答する」とのことだったようです。組合長から店舗ごとに連絡が行ったのは■日後で、結果は提案内容の通り許諾でした。

所轄が関係している単組の決まりごとはなかなか変わらないという認識でおりましたが、さすがに今まで経験がないようなコロナの影響で、動かしにくいことでも動くものだなと正直驚きました。客観的には所轄側に別に断る理由はないのでしょうが、世間一般とパチンコ業界では事情が違っていることも多くあるので、どうせ何かケチがついて駄目になるかと思っていたところの許諾でしたので、どの店舗でも新台売上が早い時間から入ると喜んでいましたね。

私が聞いた話しで県内の他の事例ですと、店外や駐車場の囲いのところに「のぼり旗」を設置するのが駄目だという単組がありました。理由は街の景観がどうの、自転車が危ない思いをするというものでしたが、やはりそれが決まった時代とは店舗数が違いますし、今ではきちんと境界線を守って広告物を出すのが常識になっていますから単組規約を見直しても良いだろうという話しになっているようでした。もし見直すのが決まれば、のぼり旗は風にはためくものですからコロナに関連付けて「店内強力換気中」などとPRするのも良いかも知れませんね。

(中略)

記事で書いて下さるとのことですので、私の方から若輩ではありますが同じホール関係者の皆様に一つだけお伝えしたいです。弊社だけでなく非常に多くの法人様が経営難や客数減で辛い思いをしていると思います。まだこの状況が長引くのは明らかです。ですが、その一方でしっかり予防対策して時間をつくって遊びに来て下さるお客様もいらっしゃいます。そういうお客様をこれまで以上に大事にしたいですよね。いつになるか解りませんが、また店内がお客様でいっぱいになり、そういう環境で忙しく汗をかいて働きたいというのが私の願いです。

どうか皆様、どのような状況でも希望を持っていて下さい。

以上です。ありがとうございました。

ご連絡内容は、上記の通りである。

特にホール職域の読者には、各々の立場で思うところがあるだろうから、私の方では今回は一切付言しないことにする。

最後に、師走のご多用中にも関わらず丁寧な文章をしたためてご連絡下さったご本人に感謝申し上げたい。

寄稿者

Posted by 楽太郎