派手に「進化」し続けるパチンコ遊技枠・スロット筐体を、どのように「評価」するか?

寄稿文

こんにちは、宇内すけんです。

近頃のぱちんこは新しい枠が登場するたびに話題を提供しています。

いわゆるデコレーション枠(以下「デコ」枠)ですね。

肯定、否定、好感、嫌悪、支持、反対。ともあれ色々な意見が出るのは良いことだと思うので、自分も業界人の端くれとして一石を投じてみたいと思います。

まず一般論として、評価する際に気を付ける点があります。

1つ目は『評価者の立場を明確にする』こと。

立場によって見方が変わるのは当然ですよね。

様々な立場からの、様々な視点で観ることが、評価の定点と言えます。

自分は現在ホール企業で仕事をしていますから、ひとまず『同業界人』の立場で評価を行います。

2つ目は『評価対象を明確にする』こと。

自分が考えるところ、デコ枠についての評価対象は、大きく分けて2つあります。

・メーカーの“姿勢”に対する評価

・メーカーが作った“遊技機”に対する評価

この区別はとても重要です。

一緒くたにして評価すると、ときに大事なものを失うことになります。

というわけで以下、『同業界人』の立場から

・メーカーの“姿勢”に対する評価

・メーカーが作った“遊技機”に対する評価

を、それぞれ行います。

【メーカーの“姿勢”に対する評価】

こちらは明確です。

新しい枠への挑戦という“姿勢”は、全面的に支持します。

何はなくとも前向きに受け止めますし、外部へ発信することがあればやはり前向きに行います。

逆に、「どうせ〇〇だし駄目だよ」などと言って、諦観を押し付けることは絶対にしません。

これはそうすべきことなのだ、と強く思います。

別にマナー論ではありません。

打算です。

挑戦を困難にする空気は業界の寿命を縮める、というのがその理由です。

挑戦せず変われないものは――それが業界であれ組織であれ――必ず衰退するという確信に近いものを持っているため(※)、自分としてはそう考えるわけです。

※詳しくは言及しませんがそんな風なことを言っている方は沢山いますし、概ね同じ理由だと思ってください。

挑戦は称すべきです。



【メーカーが作った“遊技機”に対する評価】

さて、そんな大事な挑戦の結果として成果物が生まれます。

今回の例で言えば遊技機です。

成果物への評価は、公正公平であることが全てです。

どんな崇高な目的があろうと、必死の努力をしていようと、人生をかけた挑戦であろうと、それらのことは全く関係ありません。むしろ関係させてはいけません。

その公平公正さがなければ、せっかくの挑戦が茶番になってしまいます。

例えばメジャータイトルの機械が、それだけの理由で、抱き合わせで売られた機械より評価されてはおかしいですよね?

姿勢への評価と遊技機への評価、その区別が重要だと言ったのはこの点です。

自分は挑戦をほぼ無条件で支持しますが、遊技機への評価は別です。

クソ台はクソ台だと言わなければいけません。

一方で、クソ台を出したからといって挑戦する人を嘲笑し、やる気を奪うのは最悪です。

それはそれ、これはこれ。ちゃんと区別しましょう。

一旦ここまでをまとめましょう。

・挑戦する姿勢は全面的に支持

・遊技機への評価は公平公正に

こうなりました。

次は「お前は公正公平にどういう評価をしたんだよ」ということですね。

先ほどは同業界人の立場からの評価としましたが、この場合、立場をもう少し細かく分けたほうが良いでしょう。

・ホールに所属する人間

・メーカーに所属する人間

・一般遊技客

代表的なのはこの3者で、自分はホールに所属する人間です。

が、他の2者が持つ意見も幾つか知っています。

そしてそれらの意見から見える3者間の意識の違いがとても興味深いため、最後にこれをまとめて紹介し、本稿を終えたいと思います。

【ホールに所属する人間 】

「お前らの“挑戦”に付き合わせるな。金を出すのはこっちだ」

「台に団子つけるのが“挑戦”なのか」

「本当にそれが“面白いこと”だと思っているのか」

自分の知る限り、ホール側の人間の意識には確実にこうしたものがあります。

それは恐らく、抱き合わせ的な販売に代表される、メーカーの営業方法への不信に原因があります。

機械の単価を上げたいだけじゃないのかということですね。

以下は私見ですが、こんなことをしてちょっとでも爽快感や面白さが増すと本気で考えているのか?誰が提案したのか分からないけど、これを止められない&皆が「仕方ない」とか思っているなら、もうその企業は駄目だろう、とっとと潰れてしまえとか、そんなことも思います。

【メーカーに所属する人間】

「ホールの運用が、面白い台を駄目にしている」

「設計の意図をちゃんと理解していないんじゃないか?」

自分がよく見かけるのがこうした意見です。

というか「ホールが面白い台を駄目にする」←これに集約される気がします。

これは正直、理解できます。

いくらなんでもこの調整は無いだろうという例は枚挙に暇がありません。

以下は私見ですが、台の面白さを引き出すのがホールの重要な仕事の一つだと考えているので、ボッタくらないと利益の出せないホールはとっとと潰れてしまえとか、そんなことも思います。

【一般遊技客】

「客のことなんてメーカーもホールも考えていない」

「事実上、ホールとメーカーが協力して、自分たちにつまらない嫌な思いをさせているんじゃないか」

職務から言っても、また経験年数から言っても、自分の立場はここが1番近いです。

以下は私見ですが、デコレーション枠は圧迫感があって窮屈なのが嫌という理由で避けています。

車や電車の狭い座席に耐えられないのと同じですね。

今は台間ボードを出しっぱなしのホールも多いですから更に座り辛いです。

その上全然回らなかったりすると、もう台移動が苦痛で仕方ありません。



以上です。

※無論全員が全員、このような意識なはずはありません。

が、ここに見られるようなメーカー、ホール、一般遊技客の3者間にある不信感の問題は、既に顕在化している物も含めて、ますます大きくなると思っています。

故に自分は、この問題で、人が傷つく事故が起きないことを願っています

寄稿者紹介

宇内すけん氏

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