地方自治体は警察経由でパチンコ店に「喫煙所の一般開放」を要請するか

2012年8月、京楽はCRAKB48を販売し、それにより確率1/200前後且つ継続率80%前後の性能を備えた1種2種混合機でライトミドルタイプ機市場の覇権を握った訳だが、遊技機自体の魅力と営業貢献度に加えて当時話題になったのは随時解放される限定楽曲の存在であった。

この中での私のお気に入りは『君のc/w』『重力シンパシー』そして『キンモクセイ』だ。同機搭載の楽曲はこれら以外にも佳曲ばかりだが、個人的にはどこかに金木犀が咲いているだろう風景と若者の物憂げな気持ちをシンプルな言葉運びで綴ったこの作詞だけで秋元康氏がやはり大物の仕掛人であると思い知らされる。

シルバーウィーク最終日となる秋分の日、私はこのところずっと自宅近くの建設会社の広い駐車場周りに植えられている金木犀が花をつけるのを楽しみにしていて、今日も昼過ぎにコンビニに出掛けたついでにちょっと遠回りして様子を見に行った。

駐車場ではいつも通り数匹の猫がそれぞれ思い思いにゆったりと過ごしており、コロナのせいで大変な春・梅雨・夏の時期を過ごした人間界のことなど与り知らぬとでも言わんばかりの様子で、1匹は駐車場のど真ん中で、もう1匹はタイヤ止めの石の上、残りの1匹は奥の隣家の外壁に設置された白いエアコン室外機の上で寝そべっていた。

今日は3匹ということでいつも居る面々よりは少ないが、他の者は近隣のパトロールの最中だろうか、この辺りの住民は皆優しいので、どこかでオヤツでも貰っているのかも知れない。

私は元々花の名前には疎い方だが、独特な甘辛さ加減でお気に入りの麻婆麺が目的で行き付けにしていた町中華屋さん(昨年、廃業してしまった)へと歩く途中で、この駐車場の近くでむんわりとした甘い香りが漂っていたのを一緒に居た嫁さんが「金木犀ね」と言ったのでそれで覚えたという次第である。

このブログでは度々花の名前などが登場するが、街中で見かけるのと名前が一致するのは大体は同じような経緯で嫁さんから教えてもらったからで、そういった意味では記事ネタになっていることについて感謝しなければならないのかも知れない。

さて、本題に入る。

この駐車場を備えた建設会社だが、正面に回った一角にちょっとした屋外喫煙所がある。さすがに距離があるのでここで紙巻き煙草を喫ったからといって金木犀の香りを損なったり小さな住民たちが嫌がって寄り付かなくなることまではないだろうが、20年ほど前にきれいさっぱり煙草を止めた身としては、禁煙・分煙化の中で肩身が狭くなったのを憐れに思うと共にこの機会に加熱式なりフレーバー系に換えれば経済的にも喫煙環境的にも有利になるのではないかとついお節介なことを考えてしまう。

それだけ、特に紙巻き煙草は堂々と喫いにくいように街の姿が変貌しているからである。

だからこそ、たとえば街の少し入ったところにある空き地や路地、駐車場の一角などで隠れるようにして喫う訳だが、それが人数が集まったり決まった時間帯に利用が集中してしまったりすると近隣からの苦情となりひいては交番への連絡や所轄への通報ということになる。

これは最悪の場合、その場所の保有者や占用権利者に対して喫煙で利用させないような取り組みを求められることもあり、地域内で「あそこの周りはヘビースモーカーの溜まり場だ」などと面倒事にも発展し得る。

では地方自治体が整備している街中の喫煙所を利用してはどうかという話になるが、都内であれば時間帯によっては超満員でありスペース内に入って行くことすらできない有り様である。つまりそれだけ、正規の喫煙場所が少ないのである。

こういった状況のまま、おそらくは開催されることになるのが東京オリンピック・パラリンピックである。これに際し私見だが、東京都は警視庁を経由して都内700数十店舗のパチンコスロット店に対して当該期間中において店内外の喫煙スペースを一般開放するというかたちでの協力を要請するのではないかと考えている。

これは嫌な言い方をすれば「見苦しいもの、恥ずかしいものはパチンコスロット店に隠してしまえ」という施策であり、ぱちんこアンチ勢からしてみれば「世界の人達から見られて一番恥ずかしいのは他でもない、パチンコスロット店だ」という声も出て来そうだがそこは法令に則って営業許可を得ている施設であるからご容赦いただくとして、純粋に当該期間における路上喫煙対策として考えた際にはあながちナシでもない施策と言えるかと思う。

国際オリンピック委員会は近年「たばこのない五輪」という開催理念を打ち出しており、当然東京オリンピック・パラリンピックにおいてもこの理念に基づいて期間中は各種競技会場の敷地内や隣接施設の多くが禁煙になることが決まっている。調べてみると、屋外も含めて敷地内禁煙という措置をとるのは夏季大会では史上初めてのことのようである。

また、地域を変えて更に少し先に視線を遣ると、大阪府においても、喫煙が可能な飲食店は客室面積30㎡以下とする内容での受動喫煙防止条例が2025年4月に施行予定となっており、これは当然大阪万博開催を意識しての措置と思われる。

コロナの影響がどの程度か測りかねるが、オリンピック・パラリンピックにしても万博にしても、諸外国の人々や報道機関が挙って来日するとなると清浄な都市環境をPRするにあたり路上喫煙の風景は邪魔になる。とはいえこれ以上の正規の喫煙所確保には難がある、となるとやはりその時が来れば東京都・大阪府は警視庁・大阪府警を通じて都遊協・大遊協に対して傘下組合員店舗の喫煙所の一般開放を要請するのではないか、と考えた次第である。

これは本来であれば遊技客のために設置したスペースや設備であり、ここに外部からの利用者を招いてしまうと混雑したり清掃も含めた管理が面倒になるのは当然であり、できればこれに協力などしたくはないというのがホール側の本音である。

しかし、都遊協においては、政府による緊急事態宣言が解除されはしたものの一応”コロナ禍中”ということになっていた5月末に、東京都知事による特措法24条に基づく休業期間の延長という協力要請に対して、どうするかは各組合店舗の判断に委ねるとして実質的に正規の解除を待たず営業再開することを黙認する決定を下した。

この決定に際し、いかに特措法45条に基づく要請ではなくあくまでも地方自治体レベルでの措置とはいえ首長である都知事からの協力要請に応じなかったことは重く受け止めなければならないとした上で、見切り発車的な営業の再開は東京都認可の協同組合としてあるまじきこととし、専務理事を除き阿部理事長以下全副理事長は総辞職するというかたちで責任の所在を明確にした。

こういった経緯を踏まえると、あくまでも私見であり可能性としての話であるが、仮に前述した流れで都内のパチンコスロット店に対して当該期間中の喫煙所開放の協力要請があった場合、協力可能なところはお願いしたいという程度かも知れないが、先の”休業要請への非協力”に際しての”罪滅ぼし”という意味も含めてこの要請に応じる可能性があるのではないかと見通す。

そしてこのことは、路上喫煙事情に頭を抱えている他の地方自治体にとっても、大阪万博のような国際イベントに際しては勿論、地域衛生の対策のひとつとしてその都度時限的なものになるか恒久的かは別にして、正式に採用される施策になる可能性があるのではないかと述べて本稿を締めさせていただく。

楽太郎

Posted by 楽太郎