旧MAXタイプ機時代の主要タイトル復権の可能性をハイミドルタイプ機コーナーに見出すも、その運用レベルは…

パチンコは今後、タイプ(確率帯)ならびにスペック(払出性能)とタイトル(版権・機種名等)との組み合わせによっては、かなりまとまった台数規模での新機種の導入が進み、それにより特にハイミドルタイプ機(確率1/300前後)の島においてはいわゆる”旧MAXタイプ機”時代のような島構成に回帰する可能性があると見る。

これについての良し悪しや好き嫌いは置いておいて、その必要条件について述べると当然の如く「旧タイトルの復権」が挙げられる。

ユーザーにとっては幾分か食傷気味のタイトルもあるだろうが、ざっと列挙すると、牙狼・ルパン・慶次・エヴァ・北斗・海などが挙げられ、これらは20年来デジパチミドルタイプ機の王者として君臨しつつもプラスアルファとして桜MAXなどを投入することで時代に適応した「海」を除けば、確率1/399近辺且つ継続率80%前後という特徴を備えた旧MAXタイプ機時代に名を馳せたタイトルであると言える。

当座で既に発注が入っているものとしてはP仮面ライダー轟音が挙げられ、これは私が居る関東圏では全国大手はもちろん関東大手クラスでも相当数の導入を予定しており20数店舗展開しているいくつかの法人が350台~400台水準で買っているため、そういった法人の旗艦店はじめ要所にあたる系列店では列・島単位での設置になることが予想される。

旧MAXタイプ機という売上・稼動・粗利の柱となるコーナーを「検定機と性能が異なる可能性のある遊技機=不正遊技機」の撤去問題により失ったホール側は、リスク低減と機械代の抑制を念頭に置いた施策としてパチンココーナーを広範に亘りバラエティー化しここ4年ほどの時を過ごして来た訳だが、成り行きによってはその状況に変化が生じる可能性が出て来たということだ。

これにはメーカー側の努力が第一に挙げられ、ホール側がこれに応えることができれば、ユーザー側は一見すると大味な機種構成になって選ぶ楽しさが減ると考えるかも知れないが、より遊びやすい運用レベルの台に有り付ける可能性は高まるようになる。

ホールは、1~2台ずつ多機種で構成するバラエティー島では日々の営業でマメに運用レベルを調整することはないが、特定機種・タイトル機でコーナーを設けるとなれば話は変わって来るからである。

しかし、この考え方にはいくつかの懸念というか、敢えて言えば致命的な欠陥がある。

それは、第一にコロナ禍の直前期にあたる2020年2月末時点でのパチンココーナーにおける新規則機設置比率が40%前後(約100万台/全255万台)であり、休業期間に被った収益上の大きなダメージを引き摺った状態で今後14カ月間で残りの60%を入れ替える過程でユーザー寄りの運用にしてしまうと、どうしても機械代の工面で無理が生じてしまうこと。

第二に、旧MAXタイプ機時代の末期にはホールの粗利構成比が4円パチンコと20円スロットで約40%ずつを持ち合うような構図だったのが直近ではスロットが40%割れした補填としてパチンコが2~3%程度多く負担していることと、4円コーナーでのハイミドルタイプ機設置比率は直近年では55%前後で推移していることを総合的に見ると、ハイミドルタイプ機コーナーで粗利を造らなければ一体どのコーナーで作るのか、という解決し難い問題が生じること。

そして第三に、スロットコーナーの入れ替えが現在の新規則機設置比率である35%から徐々に進捗して行くことで、先に述べた従来的な粗利構成比の水準は勿論のこと直近の負担分である38~39%程度の水準維持すらも困難になり、やはりその補填としてハイミドルタイプ機に皺寄せが行く可能性が高まるということである。

パチンココーナー単体で見れば現状も見通しも悪くはないが、他方のスロットコーナーでは極大な機械代を費やしつつ入れ替えを進めその段階が進むに連れてどんどんパフォーマンスが低下するという見通しである以上、旧時代のタイトル機が復権して一時的にハイミドルタイプ機コーナーが盛り上がるかに見えても実際にはユーザーはそこで割を食い、それは数年来低下傾向にあった時間粗利金額が再度上昇傾向に転じるというかたちで現出する可能性も高まるので、そう簡単には全体稼動増(アウト個数増)という流れにはならないかと見通す。

楽太郎

Posted by 楽太郎