東京のパチンコ店の営業再開は、小池百合子都知事への反逆なのか? 

2020年5月30日

新しい日常への回帰

新型コロナ禍における各都道府県ごとの感染状況および対処や出口戦略の内容は、政府による当座の緊急事態宣言の期限であったGW明けから、それぞれ別個の展開をみせた。

その内容は、より早期の営業再開を望む様々な業種の事業者側にとって地方自治体のスタンスや方針が今後の見通しが立つものであるか、まだまだ緊張感を要し5月末までは休業を強いられる事になりそうか、それとも都内ホールのように行政側の求めに素直に応じた場合には6月下旬にまで再開目途が立たない可能性すらあり得る絶望的なものであるか、というような違いがあった。

実際、パチンコ店に関係する報道においては、おそらくここまで各都道府県の「遊技業協同組合(方面遊協/遊連)」の動静に注目が集まった事は過去十数年でも事例が無かったと言える。

特に、大阪と東京のように首長の発言に注目が集まるところでは、パチンコ店への休業要請の在り方や解除はどのようになるのかという事が常に話題に上り、前者においては4月中旬時点でも府の休業要請に応じなかった約2割の店舗をほぼ強制的に休業させるべく、大遊協ではいわゆる特殊賞品の集配送を担っている大和産業の業務を停止するという「禁じ手」を用いる事で18日から地域ユーザーが特殊賞品の交換取得および売却が行えないような状況を創出し、府政への協力姿勢を示した。

そして後者においては、ごく最近でも様々なメディアで、都遊協が都内組合員店舗の営業再開を「黙認」した事は都知事への反旗ともとれる、という主旨での報道や、そうせざるを得ない状況に追い込まれている事への理解を示すような報道、また廃業寸前にまで追い込まれている多くの組合位店舗を傘下に抱える状況でそれを組合として御する事の難しさへの同情論のようなものすら出て来ている事が、例えばネットニュースのコメント欄のような場ですらも非常に多く見受けられるようになっている。

勿論、感染状況は未だ終息を見ていないが、上記のような経緯で見て行くと今般のコロナ禍においてぱちんこ業界特にホール側が得た「果実」は3つあるように思う。

第一に、「経過措置期間の延長」。これは警察庁の特段の配慮によるところが大きく、また業界側としては期間内における新規則機化の遂行義務を改めて負ったとも言える。

第二に、全日遊連理事長 阿部氏が「我が遊技業界の悲願」と表現した「公的融資等の対象業種に該当」した事。

第三に、「パチンコ店は各地において組合として組織されている事が一定の割合で認知」された事が挙げられる。



第三で挙げた認知については地域差が大きいだろうが、都道府県によっては自粛や休業要請への協力姿勢がある程度の評価を得たと言える。

100%近い休業率がアピールポイントになった地域もあるだろうし、実質的にパチンコ店のみに絞った施設名公表の是非や首長による休業要請期間の延長に係る出口戦略立てのお粗末さ、根拠に欠ける事、他業種との比較上整合性がとれない措置をとっている等の理由によって、パチンコ店は行政側からピンポイントで苛められたと見た「世間」からの同情を得たような場面もあったと推察する。

いずれにせよ、今はまだ政府ならびに地方自治体による出口戦略の最中であり、地域によっては医療機関でのクラスター発生の報道や、街に出始めた若年層を中心として第2波が起こるのではないかという懸念も囁かれているため、コロナ禍におけるぱちんこ業界全体の事について総括するにはまだ時期尚早であるように思う。

ぱちんこ業界に限らず世にある業種の多くが、また個々人の生活の在り方が、従来とは異なるものに変質しようとしており、それを指して政府/厚生労働省は「新しい生活様式」と呼んでいる。

生活様式が変われば、何をもって常識とするか、また優先順位や価値観すら変わる可能性がある。

世の人々の新しい日常の中に、パチンコ店はどのようなポジションを取る事が出来るだろうか?

こういった事については、この先必ず議論される事になると予見する。

さて、前置きはこのくらいに留め、後段では記事タイトルの主題に沿って、私が業務圏内としている東京の事情に絞って話を進めたいと思う。

以下、主要な報道機関によって動向が報じられたりSNS上で話題になった、東京エリアにおける複数業種の事業者組合/団体の休業要請への対応ならびに公的支援の陳情や都政に対する要望等を巡る動きについて、独自の観点で時系列に沿ってまとめたものである。

都内の事業者組合/団体の動向について

<3月30日>

傘下の事業者が合計で約70を数える屋形船東京都協同組合、江戸屋形船組合、東京湾遊漁船業協同組合は、屋形船で開催された会合に参加した客が感染した事による「風評被害」による窮状を小池都知事に対して訴えた。

組合側は「天井に換気装置があり、左右の窓を開放できるため清新な空気が入る」とした上で、風評の払拭と感染終息後の誘客の支援を要請した。

<3月31日>

スナック、バー、居酒屋等の2,500店舗以上が加盟する東京都社交飲食業生活衛生同業組合は、都知事に対して『新型コロナウイルス感染症による社交飲食店営業自粛による営業の補償をお願いする陳情書』を提出した。



<4月3日>

UAゼンセンは、都知事に『新型コロナウイルス感染症対策下における小売業の営業継続に関する要請』を提出し、加盟組合員は非常時に発生しやすい「顧客の買い溜め」を危惧しており、この先緊急事態宣言が発令されて以降の対応に対して不安感が高まっている事を伝えた上で、店舗従業員の安全確保のために商品供給情報の発信ならびに衛生面と安全面の確保のための支援を求めた。

[参考]UAゼンセン

繊維、衣料、医薬、化粧品、化学、エネルギー、窯業、建材、食品、流通、印刷、レジャー、サービス、福祉、医療産業、派遣業、業務請負等、国民生活に関連する多種多様な産業への従事者によって構成される日本最大の産業別労働組合(合計2,333組合、加盟者数179万人以上 ※2019年9月時点)

<4月15日>

UAゼンセンは都知事と面会し、緊急事態宣言の発令から1週間が経過した後、組合員店舗において雇用や所得に対する不安感が高まっている事を伝えた。

また、都内で営業する各業種の店舗について、営業の継続を要請するのか、それとも休業を要請するのか、都民に分かり易く示すと共に、企業側に対してもそれを明確に示す事を求め、仮に休業を要請するのであれば企業側が利用できる政府/地方自治体による公的支援を提示したり、店舗従業員の所得減を招かないようにするために企業側に対して休業手当等の支払いと雇用調整助成金の活用等の指導を徹底する事を求めた。

<4月22日>

都内で社会福祉、学習/子育て支援、その他文化活動を行っているNPO法人の運営者やその支援者241団体およびその関係者が、東京都の休業協力金の対象にNPO法人も含めるように求める要望書を都知事に提出した。



<4月23日>

東京都書店商業組合は都庁を訪問し、休校措置により長く自宅待機となっている子供たちの家庭学習支援のため、図書カードの配布を求める要望書を東京都教育庁と都知事に提出した。

その場では、都内の書店が社会生活を維持する上で必要な業種であり書籍が生活必需品に相当するものとして休業要請の対象外となった事に言及し、外出自粛要請が解除された折には3密を避けた上で地元の書店に赴き、その図書カードで是非書籍を購入して欲しいという希望を述べた。



<4月30日>

都内でファッション系の小売店を開業している個人事業主が発起人となり、休業要請の対象施設ではないものの感染拡大防止のため自発的に休業を続けている店舗も多いが、今後は休業要請の対象業種にファッション小売りも加え賃料の補助を行い、雇用調整助成金の上限額が引き上げられるようにという内容で要望書を作成し、都知事に提出した。

この背景には、都内の家賃相場の観点で飲食業等の一般的な業種よりもファッション小売り店舗の方が賃料負担が大きい事と、また最低でも向こう半年先の在庫を抱えざるを得ないビジネスモデルだという点でも休業による負担が大きい事が挙げられる。

実際、帝国データバンクによるコロナ関連倒産企業数109件(2020年2月~4月末)を業種別で見ると、1位が旅館/ホテルで27件、2位が飲食店で11件、3位がアパレル/雑貨小売りの9件という内訳になっており、直近で公表された東京商工リサーチによる調査では5月26日時点で全国の倒産は181件に上り、業種別で見るとインバウンド需要と外出自粛要請の影響を強く受けた宿泊業が32件で最多となり、次いでやはり外出自粛と臨時休業或いは時短営業の影響を受けた飲食業が28件、そしてテナントとして入っている商業施設の休業も影響してかアパレル関連業が23件という状況であり、ここからも小売り販売店の苦境が数値に現れている事が垣間見える。



<5月1日>

日本ショッピングセンター協会は、都政における経済対策としてテナント家賃支援策への要望書を都知事に提出した。また、5月19日にも、これと同様の内容で要望書をしたため提出している。



<5月7日>

政府による5月4日の緊急事態宣言の延長を受けて、都内のスナック/バー/居酒屋等の2,500店舗以上が加盟して構成されている東京都社交飲食業生活衛生同業組合は各支部幹部を集めて臨時会合を開催し、国と都に対して家賃の補助等を求めて行く方針で一致し要望書を提出する事を決議した。

<5月8日>

東京都遊技業協同組合は新型コロナウイルス対策を一段と進めた取り組みの「ガイドライン」を作成し、5月14日の緩和を検討する際にはこのガイドラインの遵守を条件として営業の再開を求める内容を盛り込んだ要望書を都知事に提出した。

<5月9日>

感染拡大により失職したり住居を失った人、また学校に通えない学生等が増える状況を踏まえて、従来のワーキングプア問題や自立支援に取り組む団体により急遽結成された新型コロナ災害緊急アクション(30団体 ※5月5日時点)は、都内のネットカフェの休業に伴い、一時住宅提供支援事業利用者への相談体制の整備などを求める要望書を都知事に提出した。



<5月13日>

飲食業/理・美容業/クリ-ニング業/ホテル・旅館業等の18業種の営業形態の店舗を構成員とする生活衛生同業組合について、コロナ禍の終息後も事業が継続できるように「感染拡大防止協力金」の支給対象とし、また家賃や人件費の補助等あらゆる面で経済的な支援を行うように東京都議会自由民主党幹事長鈴木章浩氏名義で都知事に対して要望書が提出された。



<5月21日>

舞台芸術や各種イベント運営等に照明/音響等の技術スタッフとして携わる個人事業主や小規模事業者の代表は、都知事に対して経済的な支援を求める要望書を提出し丸2ヵ月以上にわたり収入が無い窮状を訴えた。



<5月22日>

都内で約900店舗が営業している麻雀店については、クラスターが発生していないものの3密の状況になり得る可能性が高いと判断されているという点でパチンコ店と同じような立場におかれている。

東京都麻雀業協同組合は都知事に対して『緊急事態宣言解除後の営業再開についてのお願い』と題する要望書を提出し、「4月8日の休業要請発令以後、組合店舗につきましては徹底した休業呼びかけを行い、ほとんどのお店で休業し、感染防止に努めて参りました」「これ以上の休業は、多くの店舗が経営危機に直面し業界そのものの存続も危ぶまれます」「政府の専門家会議の監修もうけた当業界のガイドラインに基づき営業し、組合でのチェックを受けた店舗につきましては、緊急事態宣言解除以後の麻雀営業の再開を認めて頂きたくお願い申し上げます」という内容で陳情した。

同組合は前身組織から数えれば70年にも及ぶ歴史があり、ピーク時の10分の1以下まで店舗数が激減していたり、今後禁煙/分煙政策の影響を強く受ける見込みであるなどの点においても、ぱちんこ業界およびホール営業とは事情を同じくしている向きもあるため、今般のコロナ禍における動向についても注目すべきであるとする意見も多く見聞きする状況であった。

同日、都遊協は都知事に対し、政府によって5月25日に緊急事態宣言が解除された際には『パチンコ・パチスロ店営業における新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン』の遵守を条件として、都内ホールに対する休業要請を解除するように求める要望書を提出した。



<5月25日>

都遊協は執行部会を開催し、22日に提出した要望が聞き入れられない見通しになったため、今後は組合員店舗に対するこれ以上の休業継続への協力要請を断念し、個々の経営判断に委ねる事を決議した。

この決議に基き、同日付けで組合員店舗に対して『緊急事態宣言解除及び東京都からの協力要請に対する都遊協方針について』と題する書面通知を行い、その中において今後の方針として下記のように言及した。

【今後の方針の要点】

25日に政府により緊急事態宣言が解除された場合は、都知事による休業協力要請が継続したとしても下記3点の理由から組合員店舗に対してこれ以上の休業継続は要請せず、各々の経営判断に委ねる。

・都内のほとんどのホールは、十分な補償が無くまた東京都感染拡大防止協力金も届かない状況で既に1ヶ月半にわたり休業を継続している。事業継続のための資金が枯渇し倒産/廃業寸前であるところ、更に向こう1ヶ月が見込まれる休業要請の延長が課されてもそれには到底耐える事が出来ない

・緊急事態宣言解除の後は、都内ホールに対する休業は特措法45条に定める要請ではなく特措法24条による協力要請に変わる

・先般の都遊協の要望書について都として十分に検討して頂けたかどうか、また都内ホールが東京都が作成したロードマップ上でステップ3に位置付けられた根拠のいずれも不明であり、今後の見通しが立てられない状況である

上記のような経緯ならびに理由により、都遊協は各組合員店舗の営業の再開を「黙認」した格好である。

ここまでであれば、都内ホールの窮状と都の出口戦略としてのロードマップを厳密に経た場合の営業再開までの道のりがあまりに遠い事などを考慮すれば、業界関係者の多くは、已む無く、また極めて妥当な措置であると受け止め、ある意味予測し得た内容であったと言える。

しかし、都遊協の方針を述べた書面には衝撃的とも言える続きが記載されており、その内容がおそらくは原因となって、業界関連メディアのみならず一般の報道機関からもその内容が大きく報じられる事となった。

この内容は重要度が高いため、全文引用させて頂く事にする。

②しかしながら、都知事の法令に基づく協力要請は、重く受け止めなければならず、東京都認可の協同組合として協力要請を全う出来ないことから、 理事長及び全副理事長から辞任の申し出があり、執行部(専務理事を除く)が総辞職となる。

(なお、「定款第29条3項 任期の満了又は辞任により退任した理事長は、新たに選定された理事長が就任するまで、なお理事長としての権利義務を有する」により、理事長は職を継続することとなる)

2 営業を再開する場合

①くれぐれも「パチンコ・パチスロ店営業における新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」を遵守してくださいますようお願いいたします。

②広告宣伝については、休業協力要請が解除されるまでの間、これまでの取組みを継続していただき、一切行わないようお願いいたします。

③当面は、22時までの時短営業とし、保安上必要な照明を除き、ネオン等は消灯してくださいますようお願いいたします。

パチンコ店も国内産業ならびに地域社会の一員である

前段までの経緯で、主要な報道を元に知り得るだけでも東京都においては多くの事業者組合/団体が都政および小池都知事に対してそれぞれの立場で様々な要望や陳情を行い、都内ホール組合である都遊協の動きもそれと同じ流れで把握し得る事がお分かり頂けたかと思う。

都内ホールが続々と営業再開している事には、それ相応の理由があり、これを已む無しとする同情や世論も形成されつつあると言える。

このような状況であっても、未だぱちんこ業界やパチンコ店を社会悪と見る向きもあるだろうが、先に紹介した多くの他業種と同様にぱちんこ業界もまた国内産業の一角であり、納税額や雇用面、下請けや納品業者、他産業との関連も含めた裾野の広さに対しては真っ当に評価して欲しいというのが業界人としての本音である。

また、5月22日に都遊協が都知事に対して提出した要望書の中でも触れられている通り、業界は社会に対して善意に基いて毎年相当額の寄付寄贈、社会貢献を実施している事は、下記資料で参照出来る通り厳然たる事実である。

[参照]『AJOSC’s2018社会貢献活動年間報告書』発行:全日本社会貢献団体 ※全日遊連が母体となり組織され、各方面遊協/遊連の年間の社会貢献活動の実績と機構の活動を取りまとめた業界全体の「社会貢献活動年間報告書」を毎年編集し発行している団体

全国の多くのパチンコ店がコロナ禍および休業要請の最中にあっても、地域社会に対する寄付寄贈、食料ならびに生活必需品となったマスクの提供、献血や小規模販売店の活動スペースとしての店舗駐車場の無償提供等の様々なかたちで支援や協力を行っている事は、今はまだSNSのような場でしか話題にならない。

先に述べた通り、今般の非常事態に際してパチンコ店にも組合というものがあるのを知る事になった人も一定数居ると推察されるため、今後はPRや恩に着せるという意味では勿論無く、国内産業ならびに地域社会の一員として貢献しているのだという事を理解して頂くための働き掛けが重要になって来るように思う。

都内ホールは都知事に「反逆」したのか?

結びとして、記事タイトルにもある通り、都内ホールの営業再開は都政ならびに小池都知事に対する「反逆」なのかについて私見を述べさせて頂きたい。

前述の通り、都内ホールが続々と営業再開している事の背景には行政側による補償の不十分さやスピード感の無さ等が原因のひとつとして在り、また都知事の方針に従順であった際には都内ホールは営業再開の目安を遠く6月下旬に置く必要すらあり、こういった事情に加えてこれまで散々なされて来たパチンコ叩きだけでなく「都遊協が都知事に反乱」「都内のパチンコ店が休業要請を無視して営業を強行再開」等のアイキャッチ重視の報道に触れて同情する声も上がって来ていると言える。

普段であれば正当な理由があろうが無かろうが偏見に塗れた憶測に基いていようが何かと忌み嫌われるパチンコ店に対して、同情からであろうが関心を持って頂いたり置かれている状況を察して頂けるのは有難い限りである。

都知事の要請に応じる事が出来ずに営業を再開する都内ホールが増えて来ている事についても、「現時点であれば」それなりの理解は得られているように思う。

しかし、この理解はおそらく今後早々に失われ、都内のホールは都知事への「反逆者」という立場になり下がるものと見通す。

その理由は、危機に瀕して已む無く営業を再開したのだ、自ら策定したガイドラインに則って感染拡大防止に努めた上で営業する、という大義や名分を自ら失するような営業行為におよんでいる店舗が少なからず存在しているからである。

この事については極めて重要度が高いため、都遊協が本日5月29日付けで通知した『営業におけるガイドライン遵守の徹底について』と題する書面の内容を一部引用する。

「ガイドラインが全く守られていない」といった苦情が事務局に多数寄せられており、一部では実際にガイドラインがほとんど実施されていないことが判明いたしました。

26日付で、改めて都知事から都遊協に対し、ロードマップへの協力を求める文書も届いているほか、各種マスコミも、休業協力要請に応じられない窮状に一定の理解を示しながらも、ガイドラインの遵守状況には注目しています。

こうした状況のなかで、万一、遊技場においてクラスターが発生し、ガイドラインを実行していなかったとなれば、もはや弁明の余地はありません。

営業を再開する組合員店舗におかれましては、こうしたことを肝に銘じ、絶対に自店でクラスターは発生させない決意をお持ちいただき、下記の通り、改めてガイドライン遵守について、要請いたしますので、よろしくお願いいたします。

①くれぐれも「パチンコ・パチスロ店営業における新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」を遵守してくださいますようお願いいたします。

特に台間ボードがない場合は、1台置きの稼働としてください。

②広告宣伝については、休業協力要請が解除されるまでの間、これまでの取組みを継続していただき、一切行わないようお願いいたします。

③当面は、22時までの時短営業とし、保安上必要な照明を除き、ネオン等は消灯してくださいますようお願いいたします。

どの業界でも、非常時にあって多くの組合員店舗を傘下に抱える事業者組合/団体の立場は厳しく、時に個々の組合員店舗の利害とは反する決定を下さざるを得ない場面も出て来る。

都遊協においてもそれは同じで、過去記事でも紹介した通りの経緯(参照:『東京エリアにおけるパチンコ店の自粛、感染拡大防止対策および休業要請期間中の状況について』)で、これまで組合員に対して様々な働き掛けを行って来た。

そこに更に、組合員店舗の営業再開を黙認する事と引き換えに、都政ならびに都知事に対する組合組織としての「けじめ」として、執行部総辞職という決断を下した。

それにも関わらず、当の組合員店舗の中には、都遊協執行部が要請している営業再開に際しての最低限の基準としてのガイドラインを破るかたちで営業しているところが多く見受けられるという情報が出回っている状況である。

仮に権力に対する「反逆者」であっても、大義名分があり自らを律しているのであれば「大衆」はそれを場合によっては黙認し時に支持もするというのは、歴史が物語っている。

しかし、感染拡大の第2波の気配が漂っている中で、その防止策を講じていないばかりか従来通りの派手な広告宣伝を伴った営業手法をとる店舗が再び増えるのであれば、営業再開に対して一定の理解を得た都内ホールではあるが、それほど時を待たずして政府による緊急事態宣言発令直後のように国政、都政、都民、地域社会への単なる「反逆者」に成り下がるであろうと予見し、本稿を締めさせて頂く事にする。

楽太郎

Posted by 楽太郎