遊技機の「検定期間3年」という制度に対する疑問

寄稿文

皆さん、こんにちは。d時短です。

関東を除けば、全国的に営業が再開してきました。

しかし、人の流れはコロナ自粛前ほど回復するにはまだ時間がかかりそうで、ぱちんこ業界だけでなく様々な業界がその集客に苦戦しているようです。

業界の構造改革も求められそうですね。

根本論として、「検定期間3年」に対する疑問

さて、数日前から業界を賑わしていた経過措置期間延長の話ですが、法改正も行われ、正式にその方針が決定しました。

ホールにとっては、大きなプラス。

逆に新台を売らなければならないメーカーにとっては、大きなマイナスと言えるでしょう。

肝心のユーザーにとっては、依然人気のある5号機がホールで打てる期間が長くなったわけですから、歓迎すべき話と言えるでしょう。

つまり、業界を取り巻くステークホルダーの中ではメーカーが一人負け的な感じになったのですが、組合系の文書を読んでいて、少し腑に落ちない表現がありました。

「検定機に関しては、メーカーは従来の3年は責任を果たすが、3年経過後の延長期間に関しては、メーカーにおいて部品等の確保・供給が困難なため、点検確認等において疑義が生じる」(原文のママ)

・・・そもそも、3年後に部品等の確保・供給が困難なのはなぜでしょうか?

遊技機は1台40万円程度します。

最近の枠が派手になった高額なものは50万円を超えます。

一般的な家電より高く、自動車よりは安いくらいの買い物と考えるべきでしょう。

しかし、一般的な家電は、大体製造後10年は部品を確保し、修理を受け付けます。

自動車においても、3年で修理を受け付けなくなったならば暴動が起きるでしょう。

それなのに、3年で、部品供給を行わないというのは、言うまでもなく、メーカーが新台を売りたいから起こる話です。

振り返ってみると、この業界のここ10年ほどの状況として「新台入替依存」が非常に強かったのは周知の事実です。

約20年ほど前、大手メーカーが月1回の新台リリースを始めるようになり、そこから新台のスパンが短くなっていきます。

輪をかけたのは、10年ほど前の広告宣伝規制。

今までの特定機種のホールによる宣伝、いわゆる「推し」的な事ができなくなり、ホールは入れ替えに頼らざるを得なくなりました。

今でも、東京都など、入替検査が頻繁にできる地域では、人気機種の毎週増台・・・といっても1台を交互に繰り返すので実質的に入れ替えではなく、単に謳い文句として入替をアピールしているだけの手法が生まれるなど、本来の目的からずれているところも多々あるわけです。

20年以上前はここまで新台のペースは早くありませんでしたし、そのため、機械を大事に使おうという姿勢が業界全体にありました。

法的な設置可否の議論はここでは置いておき、1つの機械が10年15年と現役だったのも不思議ではない時代だったのです。

どうしてこうなってしまったのでしょう。



この業界は機械産業の側面があります。

しかし、例えば世界中のカジノでここまで機械を入れ替える業界はありません。

もっというと、世界中のカジノでは数十年前のスロットマシンなどが現役で動いています。

勿論これは、ぱちんこ業界で言う「みなし機」などではなく、れっきとして設置可能な機械であります。

そもそも3年の検定にしているロジックとして、3年経つと遊技性能が変わるからというものがありますが、百歩譲ってパチンコ機は釘などの劣化がある等の理由付けは出来ますが、回胴式遊技機は何が変わるのでしょうか?

その時代時代に合わせた射幸性が必要というロジックでしょうか?

過去に社会的不適合機や今の高射幸性機という名目で撤去してきた責任については、そもそも実質的には警察庁の外郭団体である保通協が試験を通したからこそ設置できたのだと言えます。

社会情勢の変化などで適切な射幸性云々を語るのであれば、「ザル」である試験を見直すのが本来のロジックでしょう。

また、今はコロナ禍の状況で、あまり語られることはありませんが、設置終了した遊技機がいわゆる「ゴミ=産業廃棄物」として出す物量は、非常に問題になっております。

それらを無くす意味でも、エコ活動の一環として3年という検定期間は見直す必要があると考えます。

自動車には、日本において車検という制度がありますが、車検は車が安全に走行できるのであれば、何回でも通すことが出来、アンティークな自動車も未だ現役だったりします。

なぜ、遊技機だけ、1回の認定で終わるのでしょうか?

40万からする買い物を最長6年しか使えない今の制度。

コロナの状況で法改正をもするように行政が動いたのであれば、ここにも踏み込んでほしいと切に思うわけです。

名機と言われる機械が10年以上も使えるようになれば、きっとこの業界は良くなるでしょう。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

寄稿者紹介

d時短氏

<プロフィール>

楽太郎と日頃から情報交換している、キャリアが長い事情通の業界人。

ご本人より「ツイッター・始めたばかりなので色々教えて下さい。自分からフォローするのは恥ずかしいので、フォローしていただければ、こちらからもフォローさせていただきます」との事。

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