今、日本で1番嫌われるのは「馬鹿」だという話。

寄稿文

――寸劇――

TV番組を見ている視聴者。

視聴者「さて、今日は何を出してくれるのかな?」

TV番組「お待たせ致しました。本日のオススメはこちらとなっております」

→【成人式で暴れた新成人のニュース】

視聴者「おっ、こいつは旬だね! 活きが良い。実に叩き甲斐がある」

TV番組「本日とれたばかりです。心行くまでお楽しみください」

◆ ◆ ◆

こんにちは、宇内すけんです。

在宅勤務になったのですが、日中のワイドショー的なTV番組(以下、便宜上『ワイドショー』と呼称)、あれは本当に辟易としますね。

最近のぱちんこ叩きもそうですが、その辺について、表題を絡めて書いていきたいと思います。

◆ ◆ ◆

冒頭の寸劇ですが、あれもワイドショーの仕事の1つです。

要約すると以下のようになります。

・視聴者の前に「石を投げたくなる対象、投げても絶対に反撃してこない相手」を差し出すこと

非常に悪趣味ですが、これはこれで商売として成立しています。

つまり需要があるのです。

是非を論じたくなる部分ではありますが、ここではその「需要がある」という事実に基づいて話を進めます。

視聴者が「石を投げたくなる対象」には流行り廃りがあります。

先ほどは

・成人式で暴れた新成人

を挙げましたが、これは年明けに流行します。

・モンスタークレーマー

・バイトテロ

・煽り運転

が流行ったこともありました(今も時々燃えますが)。

メディアがこぞって同類の出来事を取り上げるためですが、これらには1つ共通点があります。

対象がみな馬鹿(※)という点です。

※以下「火星人」と呼称します。連呼するにあたり、そのままでは余りに下品なので。

◆ ◆ ◆

近年は特に「火星人」に対し世間は厳しいです。

「火星人」の存在は許されない、

「火星人」には何をしても良い、

「火星人」であることは罪だ、

そのように、もはや憎悪のレベルで拒絶する人もいます。

そして世間はいつも「火星人」を探しています。あるいは叩き潰すために。

Twitterが火星人発見器などと揶揄されますが、あれは実際の所、火星人『探知機』なのです。

火星人憎しの人々は時に「絶対に反撃してこない対象」という条件を忘れて、相手を攻撃します。そして大勢で、正論を無理やり圧殺することも珍しくありません。

これらの行動はつまり、理性を失うほど感情的になっていることを示しています。

表題を【日本で1番嫌われるのは「火星人」】とした所以です。

◆ ◆ ◆

さて。

この「火星人」に向かう矛先ですが、コロナ禍の真っただ中にいる現在、一層鋭さを増し、日々相手を探しています。

試しに3月以降矛先を向けられた相手をざっと並べてみましょう。

・休校になり街で遊ぶ若者

・発熱等の症状があるのに外出する人

・トイレットペーパーを買い漁る人

・マスクを買うために朝から行列を作る高齢者

・感染者の多い地域から実家へ帰る人(コロナ疎開)

・歓送迎会をやった人

・緊急事態宣言の後、不要不急の外出をした人(これが俺のクラスターだ)

そして直近で加わったのが

・休業要請を無視して営業するぱちんこホール

・ぱちんこホールへの越境来店客

となります。

まだ他にもありそうですが、しかし週間より早いペースで次から次へと出てきますね。

皆が「火星人」を探している結果です。

個人的にはこの次、GWの旅行客がターゲットにされると思います。

観光地へ行く「火星人」をマスコミが狙っているでしょう。

GW中に営業するぱちんこホールがあれば、そちらもでしょうね。

つまり現状「火星人を集めてしまう商売」は超ハイリスクです。

経営側はこの点、相当慎重にやる必要があります。

感情を煽りに煽られ、「火星人憎し」で凝り固まった人たちはおそらく、見境がありません。

ハッキリ言えばやることなすこと理不尽になります。

仮に経営者自身が「火星人」だったら……ちょっとどうにもならないので、従業員の方は早く逃げたほうが良いかもしれません。

でもさすがにちょっとヒートアップし過ぎだと思いませんか?

別にぱちんこに限らず、他業種であっても、憎悪が強すぎる気がします。

その理由は何なのでしょうか。

◆ ◆ ◆

ここまでの内容に沿って言えば、それだけ皆「火星人」が大嫌いで、ぶっ叩く遊びが快感なのだろうとなります。

でももう1つ、今回は「火星人」の行為が自身に危害を及ぼすという点が、やはり大きいでしょう。

「火星人」的な振る舞いのせいで自分の街に、身近な人に何かあれば、絶対許せない。

過剰な憎悪と違い、こちらは当然の感情だと思います。

それらが合わさりヒートアップし続けているのではというのが、自分の考えです。

とすれば、この「火星人探し」の流れは長期に渡って止まりません。

「火星人叩き」が行き過ぎ、生命を脅かすことも十分考えられます。

感情に流されず、冷静に、公平公正な視点を保つにはどうすればいいか。

あるいは役に立つ(かもしれない)方法を1つ、最後に書きます。

◆ ◆ ◆

「火星人」の定義は何か。

おそらく、一般常識が無いように見える人です。

実際の有無ではなく、他者からどのように見えるかがポイントです。

ここが厄介なんです。

例を挙げます。休業要請のあった地域において、次の2店があったとします。

・要請を無視し、周囲の店が休んでいるから集客できてラッキーと営業する店

・廃業を防ぐために、要請に対して交渉を続けながら営業する店

営業理由は全く違いますが、上辺は全く同じ行動に見えますよね。

このとき、どちらの店も「火星人の経営する店」に見えてしまうんです。

何か事情があるかもという思考を、「火星人」への憎悪がかき消してしまう。

そしてどちらにも攻撃を加えます。

ひょっとしたら「火星人」に見えるだけかもしれない。

自分も誰かに「火星人」だと思われているかもしれない。

だから、ちょっと立ち止まって考えましょう。

そうすればきっと気付くはずです。

「ちょっと考えたくらいでそいつに一般常識が有るかどうか、分かるわけない」

じゃあもう少し考えようと、冷静になれるのではないでしょうか。

寄稿者紹介

宇内すけん氏

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