取材、演者、ライター来店イベントの告知や開催についてのルールが都道府県によって違うが、各方面遊協はなぜそれをHPに掲載しないのか?-回答

「パチンコ屋の裏話 現役店長楽太郎のお部屋」から、こちらの新ブログに移行作業中です。今回は、「お部屋」の方にお寄せ頂いたお問い合わせに回答させて頂きます。

あまつ さんからのご質問

毎日更新ご苦労様です。

来店マンのイベントルールについての質問があります。

(もしも以前にどこかで書いていたらすみません。)


来店イベントについて、誰も来店しない場合は「取材」のていで店が媒体にデータを送ってそれを媒体サイトに掲載するだけなんでしょうが、イベント開催自体がNGとか、前もって宣伝するのはNGでも後日ならOKとか、どんな宣伝でも全部NGとか県によって決まりが違うと思います。

店の住所もはっきり書かなければOKなところ、それすらNGで「東京都」としか言えないなどの違いもあります。


そこで質問なのですが、打ち手はどの県はどの告知がNGでというのを基本知りません。

イベントは打ち手にとって店のやる気や狙い日を知る手掛かりなので無いと困るのですが、基本叩かれます。

店が呼んでいるので本来は店が悪いですが店ではなく来店マンが叩かれます。

でも、県ごとのルールの下でちゃんとやっている来店マンもいます。


こういうのをはっきりさせるために、店の組合の方でウチの県ではこういうルールですというのをHPなどで書けないのでしょうか?

そうすれば、ルールの枠内なら堂々とイベント営業できるし、来店マンも正義マン共から攻撃されないでいいと思うのですが、楽太郎さんはどうお思いでしょうか?

お時間がある時にでもお願いします。

__________

ここまでが、あまつ さんからのご質問です。

(全文そのままです)


それでは、回答です。

回答

結論

まずは、結論から先にお話しします。


・警察庁がホールの組合である全日遊連に対して通知した「広告宣伝規制」だが、各都道府県警におけるその指導内容、また各都道府県遊協による順守方針や内容等には差異が見受けられる

・方面遊協の公式HPで、それぞれの順守方針と内容(=申し合わせ事項)を明示すれば、当該エリア内でのお店の営業や広告代理店/演者/ライターさんの発信行為等に対して、ユーザーも含めた皆が可/不可の判断を下し易くなるのでは


このような主旨でのご質問でしたが、申し合わせ事項を各都道府県遊協の公式HPで明示する事は極めて難しい、という回答になります。

それと同時に、全日遊連の公式HPで、一覧というかたちでそれぞれのエリアでの違いについて明示する事も、極めて難しいと言えます。


後段で、その理由を解説して参ります。

解説

「エリア差」は存在する

エリアごとに取り締まり行政側の対応の度合いや解釈の仕方が異なるような事案は、今回話題にしている広告宣伝規制に限らず過去にもお店の営業状況確認の精度や処分内容等にバラつきがあるという具合いに、いくつか存在していました。

例えば、

・社会的不適合機の撤去問題

・裏モノ機種の取り締まり問題

・検定機と性能が異なる可能性がある遊技機の撤去問題

・直近の規則改正における検定/認定切れ機(=みなし機)の扱いについて

…こんな感じです。

分かりやすいところで1つだけ深掘りしますと、最後に例示した直近の「みなし機の扱い」については特に、東京エリアだと警視庁では規則改正施行日以前に認定切れしていた低射幸性のノーマルタイプ機であれば期限付きではありますが当面はそのまま設置していても構わないという温情措置を講じた一方で、他のエリアですと射幸性の高低に関してはあくまでもDK-SISにて1日に2万枚以上の払出実績が確認された「高射幸性スロット機」かそれ以外かという区別しかなく、ノーマル機だろうが何だろうが検定/認定が切れれば容赦なく撤去すべしとの県警本部からの通知が出たりといった具合に、実際には「エリア差」の存在は如実であったと言えます。

こういったエリア差についてですが、当の警察庁側はどのような考え方のもとで対処しているかというと、 大枠としての方針は国家公安委員会/警察庁が法令に則って打ち出すものの遊技機の検定通知等についてはあくまでも各都道府県の公安委員会が所管するものであり実働部隊としての取り締まりは各都道府県警がその機能を担う訳ですから、それぞれのエリアに任せているという事になります。

では、本題である「広告宣伝規制」について、また各都道府県警本部の指導方針やそれに適うかたちで運営しなければならない各方面遊協の事情について見て行きます。

「地域格差というものは存在しない」という発言

2012年7月20日、警察庁は保安課長名義で業界5団体に対して「ぱちんこ業界における広告、宣伝等の適正化の徹底について」という表題の通知を出しています。

これは、前年中に通知されたいわゆる「広告宣伝規制」以後も、規制逃れと思われるような行為に及ぶ店舗が非常に多かったため、違反行為にあたる項目を事例として追記した上での再通知という意味合いを持っていました。

本通知にあたり、警察庁保安課 課長補佐 玉川氏は広告宣伝規制に対して下に挙げるような主旨で、非常に厳しい表現の仕方で今後の取り締まり方針について言及しています。

<玉川課長補佐の発言の主旨>

・警察庁では、規制文書の発出後に業界団体の会合の場で行政講話というかたちで5度にわたり悪質な広告宣伝行為等について具体的に指摘してきた

・しかし、業界側では脱法的な表現を生み出し続け、「警察が取り締まらないから地域の温度差が生じる」などと責任を警察側に転嫁するような営業者(=ホール)も見受けられた

・過去に同じような事を業界側に話した課長補佐も居るが、「取り締まられないなら法律を守らない」というような業界なら、大衆娯楽を標榜する資格など無いと言える

・念を押しておくが、広告宣伝規制の運用においては、都道府県警や警察署ごとの「地域格差」というものは存在しない

・仮に地域格差が存在していると業界側が認識しているのであれば、警察に知られないで行われている違法広告がなされているような状況を、警察が「黙認している」とご都合主義的に誤解しているだけである

・いわゆる「地域の温度差」というものについて若干話すが、営業所は全国に約12,000軒あり、警察署はその1/10程度である。またホール関係団体は5つあり、いずれにも加盟していない営業者というものも存在する。それに対して、警察というものは指揮系統が1本に絞られているものであり、広告宣伝規制に関しては警察庁から各都道府県警に対して2度、各都道府県警から県内の各警察署に対して複数回にわたり説明会を実施して意思の統一を図って来た。これらの事実を踏まえれば、警察と業界と、どちらの方に「地域格差」を生じさせる土壌があるのか?というのは、火を見るよりも明らかである

・警察の目の届かないところ、目の届きにくいところで違法な広告宣伝を行っておきながら「警察は黙認している」「見逃している」などと批判されるのは本末転倒である

・法律があれば取り締まられるか否かに関わらず守るのが当然であり、脱法的な広告宣伝行為はこの一般常識からもかけ離れている

・ 従業員等や第三者を装った宣伝ブログについてだが、従業員やファン等を自称してお奨め台や設定等を記載しているブログやウェブサイトが非常に増加している。これらは営業者でないと知り得ない情報であり、それを掲載している以上は営業に関連して行われているものと推認され、こうした情報を掲載している場合は著しく客の射幸心をそそるものである

…玉川課長補佐の発言の主旨は、上記の通りです。

遊協のHPにルール明記できるか?

前段で紹介した発言の内容を踏まえますと、今回のお問い合わせ文中にあったように「県によって決まりが違う」から、各方面遊協ごとに「こちらのエリアでは、都道府県警の指導により、このようなルールに則って広告宣伝を実施しています」という主旨で公式HPに詳細を明記したり、全日遊連の方で「各都道府県ごとのルール一覧」というかたちで明示する事は警察庁の方針を否定する行為とも受け止められる可能性があるため、その実施は難しいという事がお分かり頂けるかと思います。

ただし、警察庁の指導方針よりも相当に厳しいルールを自主規制として打ち出して、それをエリア内の組合員店舗にしっかりと守らせるという事を前提にすれば、警察側から「取り締まり姿勢に地域差があると誤解される」などと言った具合いに問題視される事は無いと思います。

その根拠は、警察庁では本規制の発出に際して「地域の実情に応じて、当該地域における善良の風俗と清浄な風俗環境の保持に必要であると業界団体が判断して設けている自主規制については、その必要性が存在する以上、本通知よりも厳しい内容であっても、その有効性が否定されるものではなく、したがって本通知の内容に矛盾しない自主規制は、本通知により影響を受けない」としているからです。

もちろん、そうするには組合傘下の全ホールが自主規制をしっかりと順守する必要があります。

「法令ではなく、あくまでも組合の申し合わせ事項だから、強制力は無い」などとして無視するホールがあった場合には、例えばユーザーが当該遊協HPのルールを見て「守っていないホールがあるんだけど…」といった具合いに連絡して来たり、都道府県警本部の方に苦情というかたちで通報する可能性も高まる事になります。

つまり、ルール明示すれば遊協側にはそれなりの責任やリスク或いは手間が発生するため、おいそれと公式HPに記載する事はできないというのが実際のところかと推察します。



以上、十分な回答になったかは分かりませんが、今回はこれくらいにしておこうかと思います。



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楽太郎

Posted by 楽太郎